株式会社IDOM
IDOM Inc.
業種:商社
従業員数:3000人以上
※ このページ内における会社情報や所属・役職などは 取材当時のものです。
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株式会社IDOM 様は、「ガリバー」などを手がける中古車業界の最大手。2016年に Teambox LEAGUE を導入いただいたきっかけや効果について、同社のリアル東日本事業部 執行役員 麻生佳嗣 様 に伺いました。

カリスマに依存していた

御社のリーダー研修に「Teambox LEAGUE」を導入されたきっかけを教えてください。

背景としてあったのは、リーダー育成における課題感です。当社は自動車の買い取り・販売業を主事業として94年に創業し、現在は全従業員数3500名を超えるまで急成長を遂げてきました。その背景にはトップダウン型の組織がうまく機能したという面がありますが、一方、個人の人間的魅力でけん引するカリスマ型リーダーシップに依存していた経緯があり、次世代のリーダー育成をする上での大きな課題になっていました。

カリスマ性というのは個人の資質によるところが大きく、なかなか育成できるものではありません。新たなリーダー育成のフレームワークの必要性を痛感しながらもなかなか脱皮できずにいた時に、Teamboxと中竹代表のリーダーシップ理論に出会い、興味を持ったことが出発点となりました。

具体的にはどのような点に関心を持たれたのでしょうか?

まず目を引いたのは「日本一オーラのない監督」というキャッチフレーズです。中竹代表は早稲田大学ラグビー部を全国選手権連覇に導いた名将であり、現在もコーチングディレクターの傍ら、ラグビーU20日本代表監督として活躍されています。その中竹さんが自らを「オーラがないリーダー」だと言っている。しかし、オーラがないということは「カリスマ性に頼っていない」ということです。どういう秘密で結果を出しているのかと著書を開いてみると、「リーダーシップには“フォロワーシップ”が不可欠である」と書いてありました。つまり、リーダーシップの効力を発揮し持続させていくためには、日常の行動レベルでのリーダーからメンバーへのフォローが重要であると。まさにこれこそが当社に必要な考え方だと膝を打ちました。

知識を身につけたつもりにはなっても、実践に移せていなかった

強く共感したのには理由がありまして、8年ほど前、当社はリーダー育成改革を試みて大失敗を経験しました。
カリスマ型リーダーシップ・トップダウンマネージメントからの脱却策として、当時注目され始めた「自ら考え、行動する自立型人材育成」の研修を導入したのですが、うまくいきませんでした。
部下が自ら考えるためという名目で、上司が積極的に部下に仕事を任せたのですが、任せた後のフォロー不足で部下が戸惑い、業務に対する責任の意識が緩くなってしまったのです。
以来、フォロワーシップにつながる行動習慣をいかに組織内で育成していくかが当社のリーダー育成の要件として明確になりました。
しかし、いかにしてフォロワーシップは育まれるのか? 人材育成にはフレームワークが必要です。Teambox LEAGUE はフォロワーシップを育成する具体的なフレームワークを提供していただける点に大きなメリットを感じました。

これまでリーダー向けの研修は多く取り入れてきましたが、正直、リーダーシップ育成の概念や理論的な指導が中心で、その場では知識が身についたつもりになっても、いざ日常に戻った時に実践に移せていないという悩みがありました。Teambox LEAGUE はテクニックを実行に移すための場所と時間を提供してくれるという点が他との大きな違いであり魅力でしたね。すぐに社内で検討し、2カ月後には研修がスタートしたのですが、それほど社長はじめ経営陣が期待をかけて導入したということです。

実際に研修を受けたのはどういった立場の方々でしたか?

各事業部を統括するマネジャークラスを対象に選びました。平均年齢は30代半ばくらいです。そして、私自身も志願して研修を受けさせてもらいました。

まずは自分自身が変わらなければいけない

マネジャークラスに交じって執行役員である麻生さんも研修を受けられるというのは異例だったのでは?

はい。たしかにこれまでの研修ではなかったことですね。しかし、組織の中では上に立つ者ほど、自らの成功体験に縛られて成長を止めてしまうリスクがあるものだという危機感がありました。特に変化スピードの速い今の時代のリーダーに求められるのは“変化適応力”です。私自身、「組織を変えるなら、まずは自分自身が変わらなければいけない」という危機感がありました。何より、Teambox LEAGUE の哲学に共感したという動機が大きかったですね。

実際に研修を受けてみての感想はいかがでしたか?

やはり、フォロワーシップの習慣化の型を教えていただけた点が非常によかったですね。「Good」「Bad」「Next」というキーワードで毎日の行動を振り返り、上司部下間で共有するというフレームワークはすぐに実行しやすいと感じました。その日の行動を振り返って、「良かった点、悪かった点、それらを踏まえて明日以降に活かす対策」を確認し合うという行動習慣ですが、さっそく社内で導入し、実践しているところです。私の管轄している事業部でいうと、私がマネジャー・SVの11名と日々の振り返りを共有し、マネジャーは店長と、店長は各店舗のスタッフと、という形で560名ほどが実行しています。

やってみて私自身がすぐに自覚したのが「ダメ出しには慣れているが、良い点を挙げるのは苦手」という反省点です。相手に対しても自分自身に対しても、「良い点を認める」というのは総じて苦手なのかもしれませんね。

学びの実践によって、再現性の高い組織へ

これまでの思考やそれに基づく行動を変える事はハードルにはなりませんでしたか?

もちろん、自分自身を変えるというのは簡単ではありませんが、人材育成のカギは率先垂範と継続力にあるという想いがありましたので、「私自身が手本になる」という想いで、日々の習慣化に本気で取り組みました。
正直、当初はマネジャークラスから「忙しい業務の合間にわざわざやる意味はあるのか」という疑問の声もなかったとは言いません。そんな時も自ら率先して行動していれば説得力があります。また、Half Time など継続をサポートしていただける点もありがたかったですね。

最初は戸惑った「良いところを見つける訓練」についても、「Good」「Bad」「Next」というフレームワークがあることで、自然とその行動が持続し、チーム内でも「お互いに良い所を認めて期待をかける」という文化が醸成されてきたように感じます。結果、非常に人間関係が良好になりましたし、部下が上司のアドバイスを受け入れやすくなったという変化も見られます。
また、振り返りを日常的に行うことで、成功を次の成功につなげ、失敗から学べる、より“再現性の高い組織”へと飛躍する基盤ができあがりつつあると思います。
「よかった時こそしっかり振り返ろう」と伝えています。

最後に、麻生さん自身の人材育成の信条とこれから目指すリーダーシップのビジョンを教えてください。

まず人材育成の幹となるのは「愛情」です。どこまで感情移入して向き合えるか。
私は社内で「部下」という言葉を使いません。上司部下という立場ではなく、同じ目標を達成するための仲間であるという意識を持つことで、組織の結束力も高まるのではないかと思っています。
リーダーの役割とは目標を定めて、チーム全体のやる気を引き出すこと。
そして、自ら変わる努力を続けて進化する姿勢を見せていくこと。
リーダーシップは永遠のテーマ。
新しいことに挑戦することをおそれずに、自分自身も学びながら一緒に成長していきたいと考えています。

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