豊島株式会社
TOYOSHIMA & CO.,LTD.
業種:専門商社
従業員数:300人〜1000人
※ このページ内における会社情報や所属・役職などは 取材当時のものです。
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豊島株式会社は創業天保12年、繊維スペシャリストとして、専門力と総合力で業界をリードする繊維専門商社です。2020年度にTeambox LEAGUEを導入し、参加者たちはリーダーとして大きな成長を遂げました。事務局として誰よりもリーダー育成を真剣に考えた、同社人事部・部長(当時)の近藤裕幸様にトレーニング導入から終了後の状況までを語っていただきました。

「わかる」だけでなく「できる」までやり切るトレーニング

近藤さんはTeambox LEAGUE(以下、TBL)の導入までに、チームボックスのオフィスにも何度か足を運んでいただき、熱心に説明を聞いてくださいました。チームボックスを知ったきっかけは何だったんでしょうか?

これまで2,3日で完結するような研修を繰り返してきましたが、なかなか効果を感じられませんでした。それで、受講者の行動変容が起こる研修はないだろうかと親交のあった他社の人事の方に相談しました。その会社は国内外のMBAスクールにも社員をどんどん送り込むような人材育成に熱心な会社。そこで紹介されたのがチームボックスさんでした。今まで導入したどの研修よりも実際に効果があって、唯一管理職に行動変容が起こった研修だと聞き、これはと思い、すぐに話を伺いに行きました。

説明を聞く中で「わかるとできるは違う」という言葉には非常に納得感がありました。やはり頭でわかっていても行動変容に繋がらないと意味がない。そういう意味では「研修ではなくトレーニング」という表現もその通りだなと思いました。知識のインプットだけがゴールではないというところに魅力を感じました。実際に当初抱いた期待以上の成果が出たと感じています。

一方で、参加リーダーからは当初TBLの導入に対して拒否反応があったと伺いました。

私自身も営業出身なので、たくさんの研修を受けてきました。ただ、必ずしもすべてが身につけられたわけではなくて。だから、課長たちの反応もなんとなく想像がついていました。コロナ禍での開催というのもあり、最初の説明会はメールやオンラインでという話もありましたが、これは今までの研修とは違うということをしっかりと顔を見て説明しないと絶対に納得してもらえないし、導入時の印象が勝負だからといって、人事部として対面での説明会を実施をしました。

それでもやっぱりネガティブな反応もたくさんありましたね。それに対しては、「とにかく騙されたと思ってやってほしい。必ず自分のためになるから」と言い続けました。回を重ねる中で、それでもためにならないと思ったなら止めてもいいからとにかくやってくれと。最後はみんな「そこまでいうなら…」という感じでしたが、実際トレーニングが始まると、感覚的に今までの研修とは違うとわかったんじゃないかと思います。

TBLが成功する秘訣の一つに「この人が言うなら」と思えるような信頼ある人からの後押しが重要です。そう言う意味で営業出身の近藤さんが事務局として参加してくださったのは、とても心強かったです。

ありがとうございます。どこの会社でもそうだと思いますが、豊島は管理部門と営業部門で分かれています。私のような営業で管理職だった人が人事部にいくことで、部門間の意思疎通がよりスムーズになります。その効果もあって、課長たちがリーダーとしての成長に積極的に取り組んでくれたのかもしれません。

成果にこだわるリーダーだからこそマネジメントスタイルが課題になる

当時近藤さんから見た、参加リーダーの課題というのはどういったものでしたか?

これは参加した12名に限りませんが、商社の人は結果を出すことに非常にこだわります。極端にいうと結果を出せるか出せないかだけが重要になってしまう。マネジメントってメンバーのやりがいや成長、自分の哲学とかポリシー、そういうものが育ってから売上や利益を出していくっていうのが本来の順序だと思っています。でも、売上や利益の目標が決まるとどうしても逆からマネジメントをしてしまう。

私自身も課長のときはそういう思考回路だったのでよくわかりますが、そうするとメンバーは何のために日々ハードな仕事をしているのかわからなくなってしまいます。マイクロマネジメントされ、「あなたはどうしたいの」とか「どうなりたいの」という会話がなくなっていく。結果ばかり追い求めることでメンバーはくたびれてしまい、信頼関係が築けなくなる。本来のマネジメントとは遠い状態にあり、これが一番の課題でした。

おそらくこの課題感は参加したリーダーも同じことを感じていたと思います。とはいえ、目の前には常にやるべきことがあるので、課長が自らその状態を変えていくのは難しいと思い、このTBLを導入したという経緯です。

まさに参加したメンバーからも「これじゃダメだと感じていた」と聞きました。

今回のTBLでは「向き合う」をテーマに提案していただいて、徹底的にメンバーや自分と向き合った課長たちは明らかに行動変容が起きましたし、部下に聞いても「本当に変わりました」という声が上がっています。

今回人事の方に加え、部長のみなさんにもLocker Room(*集合トレーニング。以下、LR)に参加していただきました。あれだけの方が参加してくださることはなかなかありません。実際にトレーニングを見ていて、変化を感じた場面はありましたか?

オンラインでの開催ということもあったかもしれませんが、初回のLRでは少し斜に構えている参加者もいるように感じていました。でもそれが毎日のFeeba(*振り返りのためのウェブツール)を見ていると、真剣に取り組んでいる様子に変わってきました。課員の結果しか見ていなかった課長たちでしたが、自分たちが正しいマネジメントのやり方を学び、実践していれば、結果は必ずついてくるというのを理解したのだろうと思います。実際、斜に構えていると思っていた参加者も、本気で向き合っている様子が伝わってきましたし、手応えはすぐに感じました。

本気で向き合うからこそ起こる成長痛

参加した課長からはトレーニング中、どんな話を聞いていましたか?

人当たりはソフトだけど、自分1人で突っ走ってしまうタイプの課長がいましたが、「今までの自分を見直すきっかけになりました」という声を聞きました。他には、当初「学ぶことが多くてすごくためになっています」と言っていた課長が、途中から「ちょっとしんどいです」と漏らしていました。しんどいということはそれだけ本気で取り組んでいるんだろうと思いましたね。実際トレーニングの後半くらいからは、ほとんどの人が「しんどいです」という言っていたので、それほどみんな真剣に向き合っていたのでしょう。

結果を何よりも大切にしているからこそ、プロセスに光を当てることでまた新たな視点に気付くことがあります。結果を出すことにこだわる商社さんにはフィットするトレーニングだと感じています。近藤さんから見て、他にもこんな組織にフィットするんじゃないかという考えはありますか?

上意下達のヒエラルキー組織でしょうか。ピラミッド型の組織では話が一方通行になりがちで、そもそも下にいる人の話を聞く仕組みが欠けている場合があります。

また、いろいろな働き方をしている人が集まる組織にも合うと思います。豊島は東京と名古屋にありますが、東京では業務委託のデザイナーさんなど様々な働き方の人が集まっているので、意識してマネジメントをしないと壁ができてしまうんです。でも、今回のチームボックスのトレーニングでコミュニケーションや信頼関係を築くためのマネジメントを学び、一体感ができたという声も聞いています。

トレーニングが終わって数ヶ月経ちましたが、その後リーダーからはどんな声が上がっていますか?

やっぱり終わってしまったことに不安を感じている課長もいるようです。以前の自分に戻りたくない、変化を本当の意味で自分のものにしたいという声を聞きます。だから今、Feebaは継続していますが、グローストレーナーとの1on1を続けたいという人もいましたね。

以前は、業績に影響され、業績悪化とともにチームの雰囲気が悪くなってしまうこともありました。コロナ禍で営業活動にも制限があったりしますが、今回TBLを受けたメンバーにはそういった場面での対応にこそ、課長としてのマネジメントの真価が問われると思います。

チームボックスがいないとマネジメントの不安が残るというのは私たちも望んでいる状態ではありません。今回学んだことを活かして、自走できるようになるといいですね。

今回最初のキックオフと最後の出発式に取締役も参加してもらったんですが、前後の変化を見て、このトレーニングがどれだけ効果あるものだったかというのを感じたようです。「もう全社でやらないといけない」って(笑)会社も参加者本人も効果は十分に感じているし、これがフェーズ1だとしたらフェーズ4くらいまであるので順番に実施していけたらと思っています。

聞き手:チームボックス 山本 伸一 写真:柏谷 匠

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