チームボックスは株式会社アトラエ様のEngagement Run! Academy 特別公開クラス にて「実践型リーダー育成プログラム体験ワークショップ」を開催しました。
本ワークショップは、組織やチームのリーダーシップを高めたい経営者やマネージャー、人事担当者の方に、チームボックスが提供するリーダー育成プログラム「Teambox LEAGUE」の一部を体験してもらいながら、リーダーシップについて学んでいただくためのものです。イベントの内容についてレポートします。
森山雄貴氏
株式会社アトラエWevox事業責任者。2012年に関西大学を卒業後、株式会社アトラエにてエンジニアとして入社。入社後、転職サイトGreenの企画・開発に携わる。
2016年より、組織力向上プラットフォーム「Wevox」を立ち上げ、多くの企業にて組織づくりの支援を実施。現在はWevox全体のプロダクト戦略や新規開発、Wevox内のアカデミーである「Engagement Run!Academy」を立ち上げ、講師としても活動している。
中竹 竜二
株式会社チームボックス代表取締役。早稲田大学ラグビー部監督や日本ラグビーフットボール協会の初代コーチングディレクターなどを歴任し、現在は、公益財団法人日本オリンピック委員会で指導者育成の責任者も担当。著書に「リーダーシップからフォロワーシップへ」など。
瀬田 千恵子
株式会社チームボックス取締役。国内外の企業での人材育成・コンサルティングサービス・マネージャーなどの経験を経て、株式会社チームボックスに参画。
ICC国際コーチング連盟認定コーチでもある。
黒田 寛人
株式会社チームボックスのトレーナー。栗田ウォーターガッシュでラグビー選手として活躍し、引退後はスポーツコーチングやメンタルトレーニングを学ぶ。
現在はチームボックスのマーケティングも担当。
今回のワークショップでは、組織力向上プラットフォーム「Wevox」を提供している株式会社アトラエ様と、リーダー育成プログラムを提供している株式会社チームボックス(以下チームボックス)のコラボレーションによって実現したものです。「リーダーが変われば、組織が変わる」をテーマとし、Wevoxユーザーを含めて企業の経営者・管理職・人事担当者の方を対象に開催されました。
当日は、想定を上回る非常に多くの方が参加され、リーダー育成についての学びに触れていただきました。ワークショップでは、チームボックス代表中竹(以下中竹氏)による、リーダーシップや大人の学びに関する講義のほかに、チームボックスのリーダー育成プログラム「Teambox LEAGUE」の集合トレーニング「Locker Room」をグループワークを交えながら体験していただきました。
ワークショップは、チームボックス取締役瀬田(以下瀬田氏)による、チームボックスのビジョン・ミッション・バリューについての紹介から始まりました。
「チームボックスは、大人の学びの場を提供する会社です。「大人が素直に学び合える社会を作る」というビジョンのもと、「本気と本音を引き出し、感動を起こす」ことをミッションとしています。「研修」ではなく「トレーニング」という言葉を用い、人間臭く寄り添って最後まで伴走し続けながら、学び続けるリーダーの育成や、目まぐるしく変化する時代の中でも独自の存在を保ち成長し続ける組織文化への変革を支援しています」(瀬田)。
今回のワークショップのテーマである「リーダーが変われば、組織が変わる」という言葉は、まさにチームボックスの理念です。リーダー育成プログラムとして、チームボックスが提供しているトレーニングの中でもメインとなるのが、ワークショップで体験していただいた「Teambox LEAGUE」です。このプログラムは、実践型のリーダー育成トレーニングプログラムで、座学だけで理解して終わるのではなく、「繰り返し実践する」ということに主眼を置いています。
続いて中竹から、「スポーツのリーグ戦とトーナメント戦では、同じチームと繰り返し対戦するリーグ戦の方が、より実力が磨かれる」という研究結果を例として、継続的な学びについての話がありました。
「ビジネスや組織改革の現場でも、継続的な学びが必要とされます。これは今注目されているサステナブルにもつながる考え方です。成果を上げ続けることが求められているリーダーにとっては、自分自身が学び続けるだけでなく、他者と共に学び続けるco-learning(コラーニング)が重要になります。Teambox LEAGUEは、コーチやチームのメンバーたちと共に、継続的に学んでいく、サステナブルとコラーニングの概念につながるトレーニングです」(中竹)。
中竹からは、「インプットよりアウトプットが重要」「失敗体験から学ぶことが成功体験よりも学びに繋がる」「振り返ることが大切」という「学びの三大原則」が紹介されました。また、学びの障害となる恥の意識やバイアス、勘違いを取り除くことの重要性や、現代はラーンよりアンラーン(※)の時代だということも語られました。
※アンラーン(脱学習)=これまで培ってきた成功体験や信念、慣れ親しんだ習慣を捨て去ること
「Teambox LEAGUEでも、実践的なワークを通じてアンラーンに取り組みます。やみくもに学ぶのではなく、成長の概念を「専門領域」「人間関係」「自己認識」の各領域に整理し、「水平成長」「垂直成長」両方のスキルを身に付けたリーダーを育成していきます」(中竹)。
さらに、今の世の中に求められるリーダーシップや、リーダーの育成に必要な学びについて、こう話しました。
「現在、アメリカでは強権型より共感型のリーダーシップの方がイノベーションを促進するという考えに移行しています。UKでは「マネジメントはスキル。自分にはスキルを身に付けるためのトレーニングが不足している」と考えるマネージャーが80%いるともいわれています。一方、日本では「マネージャーはトレーニングする必要がなく、自分で学ぶべきだ」と考えられているのが一般的です。しかし、自分だけで学ぶには限界があることが世界的にも認識されており、リーダーを育成するには共に学び続けることが必要不可欠だといえるでしょう」(中竹氏)。
ここからは、チームボックスのトレーナー黒田寛人氏(以下黒田氏)にバトンタッチされ、いよいよTeambox LEAGUEの集合トレーニング「Locker Room」を体験していただくグループワークの時間に移ります。
今回のワークショップでは、1on1の実施率が過去5年で5倍以上に増加していること、「傾聴」が社会的にも注目されていることなどを踏まえ、「傾聴」をテーマの体験トレーニングを実施しました。3人1組でブレイクアウトルームに分かれ、メンバー同士で傾聴に関する考えを共有し、ロールプレイングを行うといった内容です。トレーニング実施にあたり、黒田氏からトレーニングの目的や、傾聴のポイントについての解説がありました。
「本トレーニングの目的は、質の高い傾聴を通じて、より良い人間関係を構築することです。リーダーは普段から傾聴を通じて人間関係構築を行っていますが、さらに質の高い傾聴を行うためには、メンバーや部下との対話において本音で話し合うことが重要です。傾聴スキルで大切なポイントは、「適切な反応」「遮らずに受け取る」「純粋な好奇心を持って聴く」の3点です」しかし、スキルだけでは本音の対話ができないので、まずはリーダーの皆さんから本音を話してください」(黒田氏)
参加者からは、「もっとトレーニングの時間が欲しかった」というコメントをいただきました。「回数を重ねると相手に対して自分の本音を言いやすくなる」という声もありました。また、年上の部下に対するリーダーシップに迷っているという具体的な質問をしてくださる参加者もいらっしゃり、皆さんが積極的にワークショップに参加されている様子が伝わってきました。
ワークショップの締めくくりとして、改めて中竹氏から「成長の原点は自己認識(セルフアウェアネス)であり、他者の力を借りながら自分自身を振り返ることが大切だ」と伝えられました。終了後は、参加者の方から「質の高いワークショップでした」「相手との対話で新しい気付きも得られたよい機会になりました」などの感想をいただきました。リーダー育成や組織変革を目指す方にとって、学びの多い有意義な時間となっていれば幸いです。